ポータブルトイレは介護保険を利用しての購入が絶対お得

介護のいろいろ
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突然ですが「特定福祉用具」というものをご存知でしょうか。

介護用品ってレンタル出来るのと出来ないのがある。

そらまぁ何でもかんでもレンタルってのは無理ですよ。そら。

「これ、他人が使ってたタオルです。よかったらどうぞ」言われても嫌でしょ。

「え?洗ってますよ?」言われてもちょっと躊躇するっしょ。

そういった他の人が使ってたら嫌だな~と思うけど、介護のために必要だと国が認めた福祉用具。

それが特定福祉用具というものです。

この特定福祉用具というのは介護保険を利用しての購入が可能です。

なので要介護認定を受けられた方は絶対に介護保険を利用して購入したほうがいいです!

なんてったって自己負担額が1割(所得によって2~3割)で購入できますから!

10万円の商品を買ったら1万円でいいんですよ!すごくない!?

特定福祉用具は要介護でが決定したらすぐにでも購入した方がいいというのが僕の持論です。

今回はいくつか種類のある特定福祉用具の中でも需要の高いポータブルトイレについて。

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ポータブルトイレとは

そもそもポータブルトイレとはなんぞや?って人がいるかもしれないので軽く説明を。

ポータブルトイレとはその名の通り、持ち運び可能な簡易型トイレのことです(まぁ一回置く場所決まったらほぼ持ち運ぶことはないですが。)。

歩行が不安定な人や、夜間にトイレの回数が多い人など、トイレまでの移動が難しい場合にベッドの近くに設置して使用するためのものです。

なのでトイレまで行くのはしんどいな~って人や、おむつを使うまででもないって人に効果的です。

ポータブルトイレを使用するメリット

自分でトイレに行ける

物理的なメリットは単純に近くにトイレがあるので、歩行に不安がある人は廊下や階段などで転倒するリスクが減ります。

精神的にもメリットがあり、トイレを介助されるって本人からしたら結構嫌な部類に入るものです。それにトイレに行きたいと思うたびに人を呼ぶのも悪いと思う人が多いです。ポータブルトイレがあれば自分で行きたいときに誰にも迷惑をかけずに行くことができます。この安心感はかなり大きなメリットと言えます。

介助者の負担が減る

自分でトイレに行ってもらうことができるので、介助負担をかなり軽減させることができます。

特に夜間の介助が必要だった場合は、家族さんも睡眠不足が続き介護疲れが溜まります。

ポータブルトイレをうまく使うことができたらかなり楽になるはず!

ポータブルトイレの種類と機能

種類

種類は大きく分けて樹脂製家具調があります。

樹脂製

基本的に軽くて安価。汚れが付きにくい樹脂製なので手入れが簡単です。スペースを取らないコンパクトな種類も多くあります。

軽い分安定性は下がるので立ち座りの時は気を付けて!

家具調

木製で室内に置いても違和感のない作りになっており、ふたを閉めたらただのイスのような見た目になっています。そのため利用者さんの心理的負担を軽減させることができます。重量も結構あり安定感は抜群です。

ただ樹脂製に比べて結構値段がします。

機能

機能は色々ありますが基本的にオプションのような感覚です。つければつけるだけ値段が上がっていきます。最後の水洗はもう工事が必要ですし…。

介護保険を利用して購入するなら大体暖房機能ぐらいまで。それ以降の機能を付けると大体10万円は超えます。

座面高さの調整機能

体格や身体状況に合わせ、座面の高さを調整できるタイプ。大体のポータブルトイレにはついてる標準的な機能です。

ベッドサイドに置いて使用する場合は、ベッドと座面の高さを同じくらいに揃えることで移乗しやすくなります。

ひじ掛け

ひじ掛けによって姿勢を支えることができます。移乗の邪魔にならないように、跳ね上げや取り外しができる可動式タイプもあります。

ソフト便座

排泄に時間がかかる、おしりがやせているなどの場合はやわらかい、ソフト便座があります。

暖房機能

便座の暖房機能が付いたタイプ。冬場でも温かく便座の冷たさによるショックが軽減できるので安心です。

シャワー洗浄機能

シャワーでおしりを洗浄できる機能が付いたタイプ。おしりを拭きにくい場合でも清潔に保つことができるので肌トラブルの予防になります。シャワーが温水のものもあります。

脱臭機能・ラップ処理式

脱臭機能が付いたタイプや排泄物をラップで密閉することができるラップ処理式のタイプ。ベッドサイドなど部屋の中で使用するため、気になることが多いポータブルトイレの臭いを軽減することができます。

水洗式

水で排泄物を流せる水洗式ポータブルトイレもあります。トイレ使用後の後始末が不要のため介護負担の軽減につながりますが、設置するためのスペースや工事が必要になります。

購入する際に気を付けたいポイント

設置場所

どこに置いてどのように使う予定かをあらかじめ考えておいてください。

これは可能であれば福祉用具専門相談員に相談してもいいぐらい重要なことです。

ベッドからトイレまでの導線や、介助者が解除するスペースがあるか、置けるサイズの確認をします。

置くスペースがない場合はベッドを置く部屋を変更するところまで考えましょう。

機能

上記の機能をどこまで使うか。これは完全に個人的な意見ですが基本的に「ソフト便座」までで十分じゃないかな~と思ってます。暖房機能はエアコンで十分かと。

脱臭機能はつけたい人はつけてもいいとは思いますけどあんまり効果あるんかな~と疑問に思ってます。細かくバケツの手入れをする方が効果的じゃないかな。

高さ調節機能は大体標準機能でついてます。気を付けたいのはひじ掛けが跳ね上げ出来るかどうか。これは圧倒的に出来る方がいいです。今は立って移動ができるかもしれませんが、この先どうなるかわかりません。将来の事を考えても跳ね上げが出来る機種を選びましょう!

ポータブルトイレを使用するデメリット

抵抗感がある

部屋にトイレを置く!?って考えてる人結構います。自分が一人でトイレに行けないっていうレッテルを貼られるようで拒否する人もいます。丸見えでトイレするのに抵抗感も当然あるでしょう。

今はかなり色んな部屋に置いても違和感のないおしゃれな商品があるので、カタログを持って根気よく説得していきましょう。

見えないようにパーティションを置くのもいいですよ!

においが気になる

今は色んな消臭剤がありますが、それでもやっぱりにおいはします。どうしても。

これはね~…どうしようもない。脱臭やラップ機能がある場合はかなり軽減されますが、基本的には細かく確認して処分していくほか対策はないです。

脱臭やラップ機能がない場合はバケツ部分に袋をかぶせてそのまま処理できる商品がおすすめです。災害時や断水時にも活用できるので家に置いておいてもいいと思います!

個人的にはこちらが凝固剤も入っていて災害時にも使えるのでおすすめです!家にも買って置いてる商品です!(幸いまだ使用する場面には出くわしてませんが)

購入するときに気を付けて欲しいこと

ポータブルトイレ自体は福祉用具販売店やインターネットで購入することができます。

ただ、気を付けて欲しいことは介護保険が使用できる店かどうか。

お店だったらどこでもいいというもではありません。自治体から認可を受けた販売店でないと介護保険が適用されません。特にインターネットで購入する場合はこの点を注意してください。

介護保険が適用されなかったら全額自己負担となります。

介護保険が使用できるお店が見つかったらあとは購入するだけですが、基本的に「償還払い」となります。(個人的には「受領委任払い」を採用せーよ!と言いたい)

「償還払い」というのは一旦全額をお店に支払って、必要書類を提出したら9割(所得により7~8割)が戻ってくるという支払い方です。

それに対して「受領委任払い」というのは支払う金額が最初から自己負担分(1~3割)で済む支払方法です。

あと気を付ける点は介護認定が決定してからでないと申請できない。という点です。

たしか変更申請中もダメだったと思う。購入自体は出来ますが、申請が認定結果が出てからでないと提出できないので、お金が戻ってくるまで時間がかかります。

購入する際は書類に記入する必要があるので印鑑介護保険証を持って行くとスムーズに話が進むと思います。一応持って行っときましょう。

最後に

特定福祉用具購入は基本的に同じ種類のものを複数回購入することは出来ません。

ポータブルトイレを一度購入すると買い直すことができないってこと。(相当な理由があれば可能ですが、なかなか難しいです)

なので将来の事を見据えて購入する必要があります。

ケアマネや福祉用具専門相談員にしっかり相談して購入しましょう~!

 

今日はここまで

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