ども、お風呂は毎回「烏の行水」のあくじろんです。
今回から何回かに分けて少し真面目に介護の事を。
(ほんとはいっぺんにしたかったけどすごい文字数になりそうなので…)
福祉用具専門相談員として働く私があくまで持論で
お風呂で使用する介護用品の種類と特徴について
お話ししたいと思います。
お風呂で使う介護用品は代表的なもので
- シャワーチェア
- 手すり
- 浴槽台
- バスボード
- すべり止めマット
- 簡易浴槽・入浴用リフト
- 入浴用介助ベルト
とありますが、今回は手すりについて。
ではでは参ります。
お風呂で使う介護用品はすぐにでも揃えるべし!
お風呂は危険がいっぱい。
というのをよく聞くと思います。
実際、足を滑らせて転倒する方は結構いるんですよ。
ケガをしてから用意しても遅いので、
介護が必要と思ったら動けるうちからなるべく早く準備をしておいた方が良い!
介護は先手先手が重要です!
とはいえ最初に用意するのはシャワーチェアと手すりぐらいでいいと思います。
あとは身体の調子に合わせて必要なものを足していくのがおすすめ。
手すりの種類と特徴
浴室の中で行う動作のうち、トップレベルで難しいのは
浴槽またぎ
おそらく今これを読んでる人は
そんな簡単な動作できるに決まってんじゃん
と思ってることでしょう。
そんな人は何十年後かに後悔することになりますよ!ばかたれぃ!
高齢者にとってこの動作は結構きつい!
しかも昔の浴槽を使用している人は浴槽が結構高いから、またぐのがさらにしんどい。
なので転倒の危険性がほんと高い。
そんな時にあったら便利な手すり。入浴用介護用品としてはまぁまぁメジャーな方でしょう。
ただ、「手すり」と聞くと工事が必要で、結構費用がかかるんじゃないかと思ってませんか?
だがしかし!安心してください。今回お話しする手すりは「浴槽手すり」というものでして、
工事不要!&取り付け簡単!
なものなのです!
費用も商品によりますが、20,000円~35,000円ぐらいで購入できますし、後述してますが介護保険を利用すれば1割負担(所得によっては2~3割)で購入することも。
今回お話しする浴槽手すりは介護保険を利用して購入できる商品のお話です。
なので、介護保険の対象とならない吸盤タイプの手すりは出てきません。
使い方は簡単で、
- STEP1商品を箱から出します
- STEP2浴槽の淵に両側から挟み込んで固定します
- STEP3安全にまたぐ
- STEP4以上!
うん、わざわざSTEPであらわす必要もないぐらいやることは単純です。
万力のように両側から挟んで固定し、またぐ際にその手すりを持つことで安全にまたぎ動作が出来るようになる。という介護用品です。
こういうやつ。あるのとないのとでは結構違います。
商品を選ぶ際に、どんな形が良いかとか機能がとか調べると思います。
これはあくまで持論ですが、浴槽手すりはいろんなメーカーがあり、いろんな形がありますが
どれもあまり違いはありません。
どれ選んでも変わりないと言えばあまりいい言葉ではないですが、そうではなく
どれを選んでも十分の効果を発揮しますということですのであしからず。
敢えて言うなら高さの調整が出来るものを選んだ方が良いかと思います。
(大体出来るのがほとんどですが、たまに出来ないのもあるので)
商品を選ぶ時のポイントは大きく3つ。
・浴槽の種類
・浴槽の形状
・浴槽の材質
これぐらいですかね~。
どちらも商品自体ではなく使ってる浴槽のことですね。
浴槽の種類
ご自宅の浴槽の種類を確認してください。
種類と言っても浴槽の製品番号とかメーカー名とかそういうのではなく、
一般的な浴槽かユニットバスか
です。
それによって購入すべき手すりの種類が変わります。
一般的な浴槽の場合は足がついていない普通のでも大丈夫ですが、ユニットバスの場合は足がついてるユニットバス専用の商品を選ぶようにしてください。
こういうやつです。でないと最悪、浴槽が破損します。
ユニットバスの場合、浴槽の壁が取り外せる構造が多く、強度があまりありません。
なので通常の浴槽手すりを取り付けると最悪浴槽が割れることも。
ユニットバス専用の浴槽手すりは構造上丈夫なところだけを挟み込み、さらに支柱で床に突っ張ることでしっかりと取り付けられるという構造になっています。
なので、浴槽の構造によっては絶対に取り付けられないとは言い切れませんが、浴槽が破損する可能性を考えると、ユニットバス専用の物を使った方がおすすめです。
浴槽の形状
淵の幅
浴槽手すりというのは先ほども言いましたが
浴槽の淵に挟んで使う
ものです。
なので淵の幅が商品に合っていなければ挟むことが出来ません。
ほとんどの商品は挟みこめる幅に余裕がありますが、それでも限度があります。
淵の幅が細すぎても太すぎてもダメ。
自分の家の浴槽の幅をしっかりと調べてからお店に行くようにしましょう!
浴槽壁の段差や角度
浴槽の上縁部に段差や、壁に角度が一定以上ある場合取り付けることが出来ない場合があります。
または浴槽自体が湾曲している形の場合は取り付けることが出来ません。
商品によってどの角度や段差までだったら取り付けることが出来るか。
というのが違いますので、福祉用具専門相談員としっかり相談しましょう!
せっかく購入したのに取り付けることが出来なかったら残念過ぎる!
不安な場合はお店に行く前に浴槽の写真を撮っておくといいでしょう。
浴槽の材質
浴槽の材質がFRP・ステンレス・ホーローの場合は特に問題なく使用できます。が、
木製や大理石もしくは著しく劣化した浴槽の場合取り付けることが出来ません。
木製や大理石の場合は内側がぬめりやすかったり、素材的に滑りやすくて固定することが困難なためです。
著しく劣化したというのは表面がざらざらしてたり細かなヒビが入ってる状態の事ですが、それはもう浴槽の交換を考えた方が良いかと思います。
浴槽手すりが取り付けることが出来ない場合は購入して取り付けるのを諦めて、住宅改修で手すりを取り付けるという方法もあります。
住宅改修についてはこちらをどうぞ
購入する前に気を付けておきたいこと
介護保険を利用して購入できるのは基本1回
今回紹介した浴槽手すりは介護保険を利用して購入することができます。
介護保険を利用して購入した場合自己負担は1割(所得に応じて2~3割)と、かなりお得に購入することが出来ます。(いったん全額払ってあとで戻ってくる)
ただし使えるのは基本的に1回。
特例はありますが「経年劣化」という理由でもう一度購入することは出来ません。
なので先の事を見据えた商品を購入することをおすすめします。
くれぐれも淵の幅や形を確認せず取り付けることが出来ないものを購入する。といったことのないように注意しましょう。
最後に
お風呂は体をほぐして心も癒す大きな楽しみの一つです。
一人で安心してお風呂に入れるというのはとても大事なこと。
当たり前だと思うことなかれ!
こちらのシリーズでは商品の紹介は行っておりません。
それは、インターネットで購入した商品は介護保険を利用することが出来ない可能性があるためです。
なので気になったという方はぜひお近くの福祉用具販売店に足を運んでいただきますようお願いします。
今日はここまで