【福祉用具】間違えない車いすの種類と選び方を福祉用具専門相談員が紹介します!

介護のいろいろ
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車いすって一言で言っても色々あります。病院で貸し出されるようなドノーマルのだけじゃないんです!

どんな種類があって、どう違うんだろ~とお悩みの方!

そんな方に僕がこれまで福祉用具専門相談員として経験し感じたことを紹介していきます。

あくまで持論ですが。

あ、ちなみに車いすの購入を検討している方は少し待って!下の読んでからもっかい考えて!

この記事はこんな人におすすめ
  • 車いすの種類を知りたい
  • 車いすの特徴を知りたい
  • 車いすの選び方を知りたい
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車いすの種類

車いすにも色々と種類があります。大きく分けて

  • 標準車いす
  • 多機能車いす
  • ティルト・リクライニング車いす
  • 電動カート

の4種類あります。

更に標準車いす・多機能車いす・電動カートにはそれぞれ

  • 自走式
  • 介助式

の2タイプあります。

ティルト・リクライニング車いすは介助用のみです。

自走できる人にはティルト・リクライニング機能は必要ないですからね。

全体的に言える事

どの車いすを選ぶにせよ共通して言えることは

身体に合ったサイズのものにしてください

ということです。

まぁ言われるまでもなくわかってるわ!ってなもんでしょうが。

調べると色々ここのサイズは~とかこれの高さは~とか言ってますが、

重要なのは座面幅と肘置きの高さぐらい!

こんなこと言ったら他の福祉用具専門相談員に怒られそうですが、実際こんなもんです。

ていうかこれが合ってたら他のとこも大体合っとる。

そんな変にここだけ合わない!みたいな車いすはないですよ基本的に。

個人的に最重要なのは座面幅

ぽっちゃりさんが狭いイス座ったら苦しいからね普通に。

あと意外と広けりゃいいってもんでもない。

細い人が広い座面のイス使ってたらズレたり傾いたりします。

自走式と介助式

車いすには自走式と介助式というものがあります。

どう違うかを簡単に言うと

自走式介助式
メリット一人で移動することができる
段差を乗り越えるのが楽
軽量
小回りが利く
デメリットタイヤの分同じ機種でも重くなる
小回りが利かない
一人で移動することができない
段差の乗り越えが難しい
自走用・介助用のメリットデメリット

一般的にはこんな感じでしょう。相談に来られる方は

相談者
相談者

一人で移動することはないからちょっとでも軽い介助用にしよう

という方が結構います。が、僕はこう言いたい!

外で使うなら自走式!

一人で移動出来る出来ないは関係なく、外で使うなら自走式一択です。

なぜなら、道路というのは意外と悪路です。

自分で漕ぐことはないからと介助用を選ぶと、外で使った時にガタガタして利用者さん、介助者ともに負担が大きいです。

さらにちょっとした段差にも苦労します。意外と段差は侮れない。

逆に、病院内や室内だけで使用する場合は介助式が良いでしょう。

標準車いすの特徴とおすすめする人

特徴

車いすと聞いて一番最初に思い浮かべるタイプです。

特に変わった機能はついていません。

機能がない分、超スリムや超軽量という機種があります。

基本的に座位姿勢に問題がない方におすすめです。

持ち運んだり車に積む

車いすを折りたたむと、車のトランクに入る大きさまで小さくすることができます。

軽い機種も存在するので、よく積み下ろしをする場合おすすめです。

数日間・短時間だけ使う

月に1回の病院の時だけとか、旅行の数日間だけとか、ちょっと花見に行きたいとか。

そういった短期間の利用を考えている方には標準車いすをおすすめします。

もしくは公園まで車いすで行って、公園内は杖を使って歩くとか。

頑張ったら歩けるのに、楽だからと車いすをずっと使うのはおすすめしません。

非常用に置いておきたい

災害時に素早く動けない方のために用意しておく。

すごくいいと思います。(意外と置いてる人いない。)

ただ、絶対自走式にしておく方がいい!

歩けない以外は元気(若者)

これは若い人に対して。腕の力がしっかりあり、自走が問題ないようであれば自走式を使用するのもいいでしょう。

自走で長距離はかなりしんどいので、高齢者の方は後述する電動カートがおすすめです。

多機能車いすの特徴とおすすめする人

特徴

肘置きのはねあげや高さ調節、スイングアウト、背張の調節など標準車いすにはない様々な機能があるのが一番の特徴です。

身体の調子に合わせて各部品を調整できるので本格的に車いすの導入が必要な方におすすめです。

室内で利用したい

スリムかつ6輪の車いすという室内で使用するにはもってこいの機種があります。

普通の車いすで回転するのは意外と難しい。

6輪だと方向転換が圧倒的にしやすく、家の中で活躍します。

ベッド等に移乗する

ベッドまで車いすで移動して移乗する際、邪魔なのが肘置きです。

多機能車いすは肘置きをはねあげることができ、移動の際に邪魔になりません。

足漕ぎ移動ができる

歩くのは難しいけど足は動かすことができる。という状態の方がいます。

例えば半身麻痺の方とか。そういった方は手で漕いで移動するのは難しくても、残った片足で足漕ぎ移動が出来る!

そして多機能車いすは脚部を外すことができます。

移乗や立ち上がりの時に役立ちますが、足漕ぎ移動の際にも役に立ちます。

円背や身体が傾く

円背がひどい方は背もたれがフィットせず凸部分が背もたれにあたって痛くなります。

多機能車いすは背もたれ部分の張りを調整することができ、円背の度合いに合わせることができるので円背の方には多機能車いすをおすすめします。

ティルト・リクライニング車いすの特徴とおすすめする人

特徴

リクライニング機能はわかると思います。そう、新幹線とか車の背もたれが倒れるあの機能。

ティルト機能というのは座面と背もたれの角度はそのままで丸ごと後ろに傾く機能のことです。

通常お尻にかかる体重を背中のほうに分散させることができ、リラックスして使用することができます。

この車いすは基本的に介助用しかない(と思います)。なので外で使うのは結構つらい。

座位姿勢が保てない

座位姿勢が保てず前に倒れこんでしまう人や横に傾いてしまう人、そういった人にティルト・リクライニング車いすをおすすめします。

少し後ろに重心が移動するだけで症状を改善させることができます。

長時間車いすを使用する

ずっと車いすに座ってるって結構つらい。ひどいとお尻に床ずれができたりすることも。

それぐらい長時間車いすを使用する場合はティルト・リクライニング車いすに変えましょう。

体圧を分散させ腰への負担を軽減させることができます。

電動カートの特徴とおすすめする人

特徴

電動モーターを使用して移動する車いすです。

レバーやハンドルを操作して動かすので練習が必要。結構慣れるまで難しいよ!

法律上では歩行者となるので移動は歩道を通る必要があります。

購入はおすすめしません。レンタルできるなら絶対レンタルがいい!

バッテリーで駆動するため長距離は怖い。帰りにバッテリー切れたら地獄。

重い。持ち運ぶのはほぼ無理。

毎日の買い物をしたい

頻繁に出かけて移動する方におすすめします。

自走できるなら別ですけど車いすって基本押してもらうじゃないですか。

ちょっとそこまで押してって頼みづらくない?

その点電動カートは自力(電動)で移動出来るので、気兼ねなくちょっとそこまでが出来ます。

最後に

以上が主な車いすの特徴とおすすめタイプ別説明となります。

これは僕が思うあくまで持論ですが

歩行に関して福祉用具の使用おすすめ段階は

  1. 自立
  2. 歩行器
  3. 標準車いす(軽度)
  4. 電動カート
  5. 標準車いす(重度)
  6. 多機能車いす
  7. ティルト・リクライニング車いす

です。まぁまぁ順当な順番だとは思いますが、意外と電動カートの出番早い!と思いません?

電動カートって意外と操作が難しいわバッテリーの残量を計算せなあかんわと、しっかりしてないと扱いきれません。

そのかわり扱えたら結構これまでのように自由に移動できるので、どんどん早めに導入すべきだと思うんですよ!

でもなんとなく大仰な感じがしてみんな使いたがらない。

電動カート使ってたら自由に移動できる期間がもっと伸びてたやろな~という方、結構います。

ぜひ電動カートも選択の一つに入れたって下さい!

 

今日はここまで

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