【福祉用具】歩行器は購入とレンタルどちらがお得?種類と選び方を説明します

介護のいろいろ
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これまで車いすやベッドでレンタルと購入どちらがいいかをお伝えしてきましたが

今回お話しするのは「歩行器」についてです。

ベッドや車いすの事が知りたい方はこちらをご覧ください。

街でよく見るおじいちゃんおばあちゃんが押して歩いてる「あれ」です。

あれがあるのとないのとでは結構違うんですよ。断然歩くのが楽になる。

なかったら歩けないけど、あったら歩けるって人も多い。

歩けない→歩けるに変わるってすごい大きい変化だと思いません?

0→1に改善できるのって福祉用具だけじゃない?って勝手に思ってます。

リハビリ系は1→2って感じだし、他の居宅サービス系は1→0になるのを防ぐってイメージ。

つまり何が言いたいかというと福祉用具の扱いをもっと大きくして!ってこと。

他サービス事業所から舐められとる気がしてならんわ~ほんま。

あ、話が逸れてしまいました。

実は歩行器も介護保険を利用してレンタルすることができます。

では福祉用具専門相談員である僕が考えるに、歩行器は購入した方が良いのか、レンタルした方が良いのか。

ん~7:3でレンタルした方が良い!

今までとは違ってレンタルがいい!と断言するのはちょっと控えておきます。

理由は勘違いしてる可能性があるから。

詳しい理由や歩行器の説明をしていきます~。

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そもそも歩行器とは

歩行器と聞いて思い浮かぶのはおじいちゃんおばあちゃん押してる「あれ」だと思いますが、

僕の言ってる「あれ」とあなたが思ってる「あれ」は同じでしょうか?

実はあなたが今想像してる「あれ」は歩行器ではない可能性があります!

なぜならそれは歩行器ではなくシルバーカーかもしれません。

……一緒やないか~い!ズコッ!

ってなった人ちょっと待って!ほんとに違うんです!

厳密に「シルバーカー」と「歩行器」は違うものとされています!

一番大きな違いはハンドル部分。

ハンドルがまっすぐの商品が「シルバーカー」

ハンドルがコの字型になってる商品が「歩行器」

です。

歩行器はハンドル部分をコの字型にすることで安定感が増し、より安全に歩行することができるように作られており、歩く練習やリハビリのために使用される商品です。

介護保険を利用してレンタルできるのは「歩行器」のみになります。

ちなみにシルバーカーは基本的に一定以上歩ける人が使うもので、散歩や買い物の補助といった使い方をします。

そのためシルバーカーが欲しいと言われたら購入をすすめるしかありません。

歩行器の種類と値段

歩行器は大きく分けて3種類あります。

  • フレーム型
  • 肘置き型
  • 4輪型

です。これは僕が勝手に分けてるだけで正式には違うかもしれませんが…。

フレーム型

アルミやスチール等の棒を組み合わせてできた歩行器です。

軽くて扱いやすいのが特徴。完全室内用です。

フレーム型もさらに3つに種類分けすることができ

  • 固定型
  • 交互型
  • キャスター付き

となります。

どの種類もレンタル料金は大体1ヶ月2,000円前後です。
(1割負担で200円前後)

固定型

歩行する前に歩行器を少し前に置き、体を支えながら前に進む商品です。

腕の力があり歩行器を持ち上げることができる方におすすめです。

歩行器を持ち上げた時にバランスが崩れないよう注意する必要があります。

購入すると大体10,000円~20,000円ぐらい。

交互型

左右のフレームを動かすことができるので交互に動かしながら進む商品です。

歩く際にバランスがとりにくい方や補助なしで歩くのが難しい方におすすめです。

前に出すフレームと足は反対になるように使用します。

右のフレームを前に出す→左足で移動、左のフレームを前に出す→右足で移動という感じ。

購入すると大体10,000円~30,000円ぐらい。

キャスター付き

固定型にキャスターを付けたもので後ろ側を少し上げるだけで歩行器を前に進めることができます。

歩行器を前に進めてから、体重をかけて身体を支えながら前に進む商品です。

固定型だと重たくて持ち上がらない人におすすめです。

キャスターが付いているため前に進みすぎないように注意が必要です。

購入すると大体30,000円~50,000円ぐらい。

肘置き型

この後出てくる4輪型にも肘を置くタイプはありますが、この肘置き型というのは病院内でよく見かけるタイプのものです。

4輪もしくは6輪でフレーム上部に馬蹄型のパッドがあり、そこに腕やひじを置いて歩行します。

かなり身体を預けることができ、小さな力で移動することができるため早期の歩行訓練用として使用できます。

基本的にタイヤが小さく完全に室内用です。これで外出しないようにしてください。

もれなくこけます。

レンタル料金は大体1ヶ月3,000円~4,000円です。
(1割負担で300円~400円)

購入すると大体40,000円~80,000円ぐらい。

4輪型

これが一番街中で見かける商品です。

左右のハンドルを持って操作します。基本的に外出用です。

歩行器の中で一番種類が様々あり、体の状態や使いたいシーンに合った商品を選ぶ必要があります。

基本的に座面があり、少し疲れた時などにすぐ休憩をとることができます。

ブレーキの操作や座る際のロックのかけ方等、最初に少し練習する必要があります。

レンタル料金は大体1ヶ月3,000円~5,000円です。
(1割負担で300円~500円)

購入すると大体20,000円~60,000円ぐらい。

購入とレンタルどちらがお得か

ここからは完全に福祉用具専門相談員として働いている僕の私見となりますが、

フレーム型、肘置き型を利用する場合はレンタルがおすすめ

4輪型の場合はデザインにこだわりがなければレンタル。

こだわりたいのであれば購入がおすすめ

理由は、フレーム型と肘置き型の2種類はそんなに種類がないので、購入できる商品とレンタルできる商品がかなり被ってるからです。

基本的にレンタル出来るのであればレンタルした方がお得というのが僕の意見です。

レンタルがお得な理由は前回、前々回で説明したのと同様

  • 金額
  • 変更・交換が簡単
  • 修理の必要がない
  • 処分が簡単

などがあげられます。

ただ、4輪型は一概にレンタルがいい!と押し切れない…。気持ち的には絶対レンタルが良いと思ってるのですが、購入できる商品数に比べてとレンタルできる商品数が少ない…。

そしてなぜか歩行器にはこだわりがある人が結構多い…。外に一緒に出るものにはこだわりたいんでしょうね~。

相談を受けて利用者さんの希望を聞くと「…それだと購入しか用意できない…ぐぬぬ。」となることがある。ほしい商品がシルバーカーの場合とか。

こちらもレンタルのメリットを伝えますがどうしてもこの柄!この形(シルバーカー)!と言われると仕方ない。

まぁこちらとしては購入して頂けてるから何の文句もないですしね。

販売店によってレンタルできる歩行器の種類は変わるので、複数の福祉用具販売店を調査して自分の欲しい歩行器がレンタルできるお店を見つけることができたら、そこでレンタルするのが一番です。

まとめ

やっぱり基本的にはレンタルできるものはレンタルをおすすめしたいです。

が、歩行器(シルバーカー)にはこだわりたい人が多いのも事実。

レンタルだとどうしても周りと似たり寄ったりになるから差別化したい人もいるだろうし。

購入・レンタルのメリットデメリットをしっかりと伝えて利用者さんが納得できる商品を用意するようにしたいですね!

 

今日はここまで

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