今回はちょっと真面目に福祉用具についてお伝えします。
車いすって介護用品と聞いて思い浮かぶ物1位じゃないですか?(自分調べ)
そんな車いすを利用する方法は大きく2つあります。
購入するかレンタルするか
購入はネットや福祉用具販売店、今ではホームセンター等でも購入できるでしょう。
レンタルする場合はまず介護保険を利用するかしないか。
介護保険を利用する場合はケアマネジャーにレンタルする意向を伝える必要があります。
利用しない場合は福祉用具販売店で相談しましょう。
よくどっちがおすすめなのか聞かれるのでお教えしたいと思います
そもそも車いすのレンタルっていくらするのか
まぁまずこれを知っとかないと話をしても仕方ないでしょう。
機能によってピンキリですが、福祉用具の言う「車いす」の1ヶ月のレンタル料は
大体2,500円~20,000円
ぐらいです。
結構幅あるな!ピンキリがすごい!
と思ったかもしれませんが、理由はこれ。
値段 | 種類 |
---|---|
2,500円~6,000円 | 一般的な車いす(高いのは多機能) |
6,000円~11,000円 | ティルトやリクライニング機能がついたもの |
それ以上 | 電動車いす(電動カート等) |
ティルト・リクライニング車いすや電動カートはやはり値段が上がります。
基本的な車いすを考えている人は
一番上の2,500円~6,000円ぐらいと考えるといいでしょう。
基本的にレンタルがおすすめ
結論を先に言っちゃいますが、どっちがおすすめですかと聞かれたら
レンタルです。
と答えます。下手したら購入に来たお客さんにもレンタルをすすめるぐらい。
簡単にレンタルのメリット・デメリットを言うと
レンタルのメリット
- お試し期間があるので気に入ったものが見つかるまでいろいろ試せる
- パンクや故障した場合にすぐに交換できる
- 体の状態にあった商品に変更できる
- 商品の知識がなくても教えてもらえる
レンタルのデメリット
- 使用している間ずっと料金がかかる
- 新品ではない
- 自分のものにならない
- 利用できる商品に限りがある
となります。
あ、でもただやみくもにレンタルをすすめるわけではないです。
以下のような人にレンタルをすすめます。
- 旅行等でほんの数日間だけ車いすを使用したい
- 現在介護保険を利用していて、車いすの導入を検討している
- 初めて車いすを使用するため何がいいかわからない
うん…書いてて思った。これほとんどの人に当てはまりそう。
最後のはちょっと特殊な流れになりますが。
いや、逆にレンタルをおすすめしないパターンを考えよう!
- 修理・調整が自分でできて長期間の利用を考えている
- 介護保険を利用していなくて長期間の利用を考えている
ん~…正直あんまり出会ったことないパターンになった。
でも介護保険を頑なに使いたがらない人はたまにいる。…からまぁないことはない。
おすすめかそうでないか、それぞれの理由を今から述べさせていただきます~。
※あくまで持論です
レンタルをおすすめしたい方
旅行等でほんの数日間だけ車いすを使用したい
これはまぁ考えるまでもないでしょう!
ほんの数日のために購入するのは愚の骨頂です。
レンタル一択で行きましょう。
ただ注意すべき点は
数日間だけでも1ヶ月分の料金がかかる可能性がある
という点。これはお店によりますが、最低レンタル金額が1ヶ月ということがあります。
事前に確認しておきましょう。
自治体によっては数日間や緊急の場合、無料で車いすの貸し出しをしている自治体もあるので、一度自治体に確認してみてもいいかと思います。
現在介護保険を利用していて、車いすの導入を検討している
車いすのレンタルは介護保険が適用されます。条件付きですが。
その条件というのが
要介護2以上。
なので要介護2以上で車いすを考えている方はレンタルを断然お勧めします。
車いすの基本的なレンタル料は上記してますが、介護保険を利用した場合は自己負担が1割(収入により2もしくは3割)で済みます。
つまり1割で考えると1ヶ月約250円~600円でレンタルできるということです。
1年使っても3,000円~7,200円。
一般的な車いすを購入しようとすると50,000円~100,000円ぐらいします。
経年劣化や故障を考えると圧倒的にレンタルがいいでしょう。
要支援や要介護1の方は残念ながら「基本的に」介護保険を利用した車いすのレンタルはできません。
しかしまだ諦めるのは早い!
基本的に
と書いたのは介護保険を利用できる可能性があるからです。
どうすれば要支援・要介護1でも車いすを介護保険を利用してレンタルすることができるか。
それは、ケアマネジャーに車いすが必要だと思わせること!
するとサービス担当者会議で車いすが必要かが議題に上がり、必要だと判断されたら介護保険でレンタルすることができるようになります。
意外と簡単に通ると思うので要介護2未満の方も言うだけ言ってみてもいいんじゃないかと思ってます。
ただ、車いすが必要ないと判断されたがための要介護2未満なので
楽するためにレンタルしたいというのはやめた方がいいですよ。
ホントに歩けなくなります。
初めて車いすを使用するため何がいいかわからない
車いすを購入したときのデメリットとして
- 返品が出来ない
というのがあります。
購入後に思っていたのと違う。と言われてもどうしようもない。
なので初めて車いすを使用する場合は、購入を考えている利用者さんにもまずはレンタルをすすめます。
なぜならレンタルの特徴として
- お試し期間がある(大体1週間)
- 気に入らなかったら交換できる
があるからです。
これはあまり言いたくない話ですが、どうしても購入がいいという方にはこのお試し期間を利用して色んな種類の車いすを試してもらい、一番気に入った種類を購入してもらう。
ということをしていただきます。レンタル業としては利益が全く出ない方法なのであまりしたくはない荒行ですが、結果的に利用者さんに満足して頂くために、たまにそういうこともしてます。
中にはレンタルでいいかと心変わりされる方もいます。(しめしめ)
レンタルをおすすめしない方
レンタルをおすすめしない時の最大のポイントは長期間の利用を考えているかどうかです。
修理・調整が自分でできて長期間の利用を考えている
購入すると1度料金を支払えば終了ですが、レンタルの場合は使用している間ずっと料金が発生します。
なので長期間の利用を考えている場合、購入の方がいいときもあります。
上記していますが車いすのレンタル料は安くて250円。
対して購入では安くて大体50,000円。
単純計算で200ヶ月以上使用するなら購入の方がいいと言えるでしょう。
約16年半…。
この間何も問題がなければいいですが
- パンクする
- タイヤがすり減る
- 部品の故障
- サビなどの経年劣化
これらがあると修理費がかさみますし、故障の状態によってはメーカーに送って修理してもらう必要があります。そうなるとその間車いすなしに。
それに16年も時間がたてば利用者さん本人の状況も変わってきます。同じ車いすで問題ないとはほぼほぼ言えないでしょう。
なので
修理や身体の調子に合わせた車いすの調整が自分ででき、長期間の利用を考えている人
…そんな人おるか?
自分で書いててありえね~と思ってしまった。
でも、もしそんな人がいたら購入をすすめよう…。
てかそんな人は車いす自体いらない気がする…。
介護保険を利用していなくて長期間の利用を考えている
たまにいるのがこっち。
なんで使わんのやろ?と思いますがまぁ個人の考えにあまり突っ込むのも違うので、利用者さんが納得するならそれでいいと思ってます。
介護保険を利用していない場合レンタル料は全額自己負担となります。
なのでさっきの計算の1/10の時間で購入した方がよくなる。
20ヶ月以上の使用であれば十分可能性はあるし、あまり強くレンタルをすすめることはできません。
ただやっぱり修理の際にその間車いすが使えなくなるだとか、身体の調子が変わったときに合う車いすに変更できない。といったデメリットは大きいと思うので、できるだけレンタルがいいとは思うのですが。
その説明をしても購入を選ぶ方には当然、購入の手続きをさせていただきます。
最後に
やはり圧倒的にレンタルの方がいいですね。
購入すると結構金額が高い物は基本的にレンタルの方がいいですよ。
購入した場合、使わなくなった時の処分にも困りますし。
介護用品はどんどん新しいものが出てきますので、そういった意味でもレンタルがおすすめ。
今日はここまで。